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同窓会支部だより

No.146(2021年)

信濃学友会について
信濃学友会支部長 成田 詮

 つい引き受けてしまった支部長ですが、本来、信濃学友会の支部長は、それなりの住職の方々が務めてこられました。たまたま、同期の柴田氏より頼まれて、引き受けてしまったのです。

 しかし、この会は大谷大学同窓会長野県支部という名称ではなく「信濃学友会」なのです。

 支部としての歴史は古く、大正時代の名簿には20名弱の方々が記載されています。それを見ると大谷大学を受験しただけの方や大学に寄附をされた方等々、少しでも繋がりがあれば会員となっていました。先代支部長の時から卒業生のみを会員としています。

 私自身は、学生のころから先々代の支部長に声をかけていただき、飯山市に戻ってからも毎年、支部活動に参加をしておりますが、支部長としては旧態依然とした志向で続けている感があります。

 現在、信濃学友会の会員数も350名以上と多くなりました。長野県内は南北に長く、また交通の便が悪いこともあり、県内全域で交流する機会も少なく、各会員の情報が不足している状況です。

 抱えている課題として、先ずは支部総会を開催しようにも会場費等の資金不足があります。次に情報収集の方法かと思います。その対策としては、事務局の設置と簡単な会則が必要と考えています。

 また、若い女性の会員数が増えていますので、公開講演会での講師の選択についても、これまでと異なる分野にも目を向ける必要があり、旧態依然とした考えでは難しいため、若い人に支部長をお願いする事も大切かと思っています。

 今後どのようにして若い人に引き継ぐか、諸氏と相談して行おうと思っています。


響流十方は飛騨にも届いています
飛騨支部事務局 窪田 純

 飛騨支部の「公開講演会」は、例年8月1日から5日までの「飛騨学場」期間中に開催しています。飛騨学場とは、約300年の歴史をもつ、飛騨一円の寺族(もちろん寺族以外の方の参加も可能です)にとって大切な学びの場であり、たくさんの方が集まります。公開講演会では、大学が設定された「統一テーマ」をもとに、現在私たちが抱える課題に触れたお話をいただき、大谷大学の卒業生という枠を超え、たくさんの参加者に響いていると実感しています。

 また、ご出向いただく先生には、大変ご負担をおかけしておりますが、公開講演会翌朝の「暁天講座」のご講話もお願いしております。6時30分からの勤行後のご講話ですが、100名近くの方が高山別院に足をお運びくださり、先生のお話に熱心に耳を傾けてくださいます。

 飛騨支部で開催する公開講演会や、翌日の暁天講座は、年によって平日の開催となるため、寺族ではない卒業生の方が集まりにくいという課題があります。しかし、一方で大きな意義も感じています。「大谷大学」という言葉や看板を伝えていく以上に、「大谷大学における学びや視座」に触れ直す場になっているからです。この学びや視座は、卒業生だけに響くことではなく、すべての人において共有できる響きを持っているのだと思います。

 大谷大学が深く追究してきた人間としての学び、歩みは、すべての人に響いていく。大学名だけではなく、一人ひとりのうえに開かれている大学の門があることを、飛騨支部で伝えていかなければならないと感じています。

公開講演会の様子
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